公務員の給料

　先日女性を殺害して自殺した警察官に、退職金が支払われる、というニュースが報じられました。

　公務員の退職金については、天下った後、わずかな期間で退職するときも、法外な退職金を受け取ったり、この事件のように、民間であれば当然退職金など出るはずもないケースでも支払われたりと、納得のいかないケースが多いと思います。

　給与の高低や仕事の難易度、などということは相対的な評価になりますから置くとしても、公務員の退職金に関わる問題は、それとは別の観点から見ないといけないと思います。

　民間では、退職金は慰労金、報奨金であって、必ず支払わなければならないものではありません。しかし、公務員の場合は国家公務員であれば「国家公務員退職手当法」、地方公務員なら各自治体の条例によって、支払うことが法定されています。

　もちろん、公務員本人に予期せぬ病気、負傷、死亡などの理由で、やむを得ず離職しければならなくなったとき、本人のみならず家族、遺族の生活保障を整えておくことは必要です。しかし、一般的な感覚で法外と思える退職金の支払いまで法定することは、いかにも不適当な立法と言わざるをえません。

　先の警察官の場合は、被害者遺族への民事損害賠償の原資になると考えれば、やや納得することはできますが、それでも、強い矛盾を感じます。

　法律は人が作るものですから、社会一般が矛盾を感じない制度と立法措置が、絶対に必要だと思います。





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